産卵で沿岸に近づくハタハタを取る秋田県内の「季節ハタハタ漁」は、今季も初漁が遅れています。
記録的不漁が予想される中、まとまった水揚げはなく、10日昼時点でたった2匹の報告にとどまります。
漁師たちは辛抱強く初漁を待つ構えですが、「今季は秋田のハタハタを消費者に届けられないかも」といった声も上がります。
男鹿市の北浦漁港では6日に1匹が網に掛かって以降、ハタハタの姿は見られません。
同地区は今季、5経営体が季節漁を実施。共同のモニタリング網の期間を終え10日からは各経営体が網を仕かけています。
地元漁師の加藤賢悦さん(74)は「昨年のこの時期は、もう少し量があって初漁そろそろかなという雰囲気あった。1匹だけだと期待が出てこない。それでももちろん、いっぱい来るかもという気持ちは持ち続けたい」と語ります。
寒さの深まりとともに操業する船が増える八峰町の八森漁港では、9日までに網に掛かったハタハタはゼロでした。
10日にようやく1匹が確認されました。
「別の船だがやっと1匹顔を見せてくれた」と語るのは漁師・庄内章さん(69)。庄内さんの10日の漁では色や大きさが似ているウグイが10匹近く掛かかり「これがハタハタだったら」と苦笑い。それでも「これから1匹、2匹とハタハタが来てくれるはず」と前を向きました。
にかほ市内の漁港では、しけなどで漁に出られない日が多く、網入れ自体が週明けになる見込みです。
「初漁日」はまとまった水揚げがあり、初競りや初入札が行われる日のこと。
季節ハタハタの初漁日は、95年の禁漁明け以降、12月上旬までに初漁を迎えることが多かったが、昨年は最も遅い15日でした。資源量の減少が初漁の遅れにつながっているとの見方もあります。
県水産振興センター(男鹿市)の担当者は「漁獲量予想が厳しいことに変わりはないが、海水温がまだ十分に低くなっていないポイントもあり、海底から沿岸への移動に影響している可能性も考えられる」と強調。一方「今後大しけも予想されており、少しでも多い水揚げに期待したい」と話しました。
沖合ハタハタ漁は7日時点で、約4・8トンにとどまっています。
加工業者も近年の漁獲量低迷に気をもんでいます。
にかほ市のハタハタずし製造元「元祖 永田屋」では、県内の季節ハタハタを使ってきましたが、製造分確保が困難となり今年から北海道産を原料に加えました。
ハタハタの仕入れ値は5年ほど前の4倍、コメは昨年比で1・6倍に値上がりしたため、商品を値上げせざるを得なかったといいます。
永田巖社長(73)は「ここ数年の漁獲量の少なさは異常。
ハタハタずしを初めて買う人にとっては値段も重要なので、値上げは心苦しい。ハタハタずしを食べない世代が増えるのではと懸念している」と話しました。
秋田魁新報の記事
秋田魁新報のトップページ
<三浦個人の意見/感想です>
天候にかかわらず、漁は不調のようですがまだまだあきらめられません。
ハタハタの復活を心より願っています。
皆様も投稿記事への感想やご意見など何でもご自由にコメントし、
コミュニケーションしませんか。
※ この画面を下ヘスクロールするとコメント欄が表れます。
この投稿記事に対して誰でもが何人でも自由にご自分の考えや思ったことを
コメントできます。
また、そのコメントに対して誰でもが何人でも自由に返信コメントができます。
投稿記事をテーマにしてコミュニケーションしましょう。