強い粘りとシャキシャキした食感が特徴のギバサ。
秋田県水産振興センター(男鹿市)増殖部の柳原陽さん(31歳)によると、冬を越して成長した4月下旬から5月が最も粘る時期という。
ホンダワラ科の海藻で一般的には「アカモク」と呼ばれる。
沿岸の水深5メートルより浅い岩場に生息。
1年で大きく育ち、初夏には枯れる。
本県や山形県、新潟県など主に日本海側でよく食べられてきた。
粘りの正体である水溶性食物繊維には、コレステロールの上昇を抑制する働きなどがあることが知られている。
健康効果が注目されて全国でも養殖や商品化が進む。
本県で採れるのは全て天然物。
近年の年間収穫量は30トン前後で減少傾向にある。
昔から収穫が盛んな県北部の漁業者らと県が協力し、2020年から安定供給に向けた調査研究に取り組んでいる。
取り組みの一つが岩場の清掃。
他の海藻が岩の表面を覆っているとギバサの種(幼胚)が付着・生育しにくい。
そこで漁師らが潜り、テングサなどの海藻を手作業で取り除いている。
研究に携わる同センター総務企画室の甲本亮太さん(49歳)は「原始的な作業だが効果は出ている。昨年から男鹿半島沿岸で同様の取り組みが広がっており、他の海域でも実施したい」と話す。
県内の道の駅などでは、ゆでて刻んだ冷凍ギバサが一年中並ぶ。
粘りが強いため、だし汁で少しのばすと食べやすい。
みそ汁にもよく合う。
柳原さんのお薦めはギバサのパスタ。
作り方は
(1)パスタ1人前(100グラム)をゆでる
(2)ギバサ30グラム、麺つゆ小さじ1/2、マツタケ風味のお吸い物のもと1袋、バター10グラム、パスタのゆで汁大さじ1をフライパンに入れて加熱する
(3)パスタと(2)をあえ、小ネギを散らし完成。
磯の香りがほんのりと広がる。
◇ ◇
春に産卵期を迎えるミズダコは、大きいもので全長3メートルにも成長する。
産卵のため水深5~20メートルの沿岸にやってきたものは、船から疑似餌を付けたたるを流す「たる流し」という漁法で取る。
本県の年間漁獲量は20年前で400トン以上あったが、近年は海水温の上昇などが影響し100トンを下回る。
皮をはいで柔らかい身を薄く切り、刺し身やカルパッチョで味わいたい。
火を通しても硬くなりにくいので、しゃぶしゃぶもお薦め。
程よい塩味とうまみが感じられる。
甲本さんは海洋環境の変化に伴い本県の水産資源が大きく変わっていると指摘。「取れる魚を食べて秋田の水産業を応援しましょう」と呼びかけた。
担当者おすすめ:「ギバサとツナのトースト」 海産物同士でよく合う
柳原さん ギバサは秋田で昔から親しまれてきた食材。
湯に通し包丁で刻んで粘りを出す加工方法は、八峰町が発祥とされます。
加工前のギバサを使う場合は水洗いしてごみを落としてください。
軸が硬ければ手でしごいて取り除きましょう。
たっぷりのお湯でさっとゆでると、鮮やかな緑色に変わります。
水に入れてからざるにあげ、包丁でたたくと粘りが出てきます。
今回はツナトーストに加えました。食感と磯の香りが楽しめます。どちらも海の食材なのでよく合います。材料をまぜてトーストに塗るだけなので忙しい朝にもぴったりです。
【材料】(2枚分)
ギバサ15グラム(今回は加工されたものを使用)、ツナ缶小1缶、マヨネーズ大さじ1、麺つゆ小さじ1、食パン2枚
【作り方】
(1)油を切ったツナ、ギバサ、マヨネーズ、麺つゆを皿に入れる。
(2)よくまぜる。
(3)食パンをトースターで軽く焦げ目が付くまで焼く。
(4)焼いた食パンに(2)を塗って再度焼いて出来上がり。
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<以下は白木個人の意見/感想です>
ギバサは粘りがあってとても美味しいですよね。
以前ふるさと納税の返礼品で良く注文していたのですが、一時返礼品から消えたことがありました。
磯焼けで獲れなくなったのでしょうか。
再開していたらまた注文したいと思います。
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