ぎょろりとした目に1メートルほどもある灰色の細長い体。
秋田県内で広く水揚げされるアブラツノザメだ。
他の魚を食い荒らしたり、漁網を傷つけたりするため「厄介者」と呼ばれることも。
県民にはまだなじみが薄いが、近年は消費拡大を目指す動きが進んでいる。
底引き網で獲ったアブラツノザメを持つ山本さん。大きな個体は全長1メートルを超える
県水産振興センターによると、国内では主に東北や北海道の沖合で漁獲される。
漁獲のピークは12月~翌3月。
過去5年間の県内の年間漁獲量は約50~60トンで推移している。
◇ ◇
「タイを取りに行っても、フグ取りに行っても、かかるのはサメ、サメ、サメ」。
八峰町八森で底引き網漁を営む漁師・山本太志さん(49歳)は、最近の漁の状況をこう語る。
この時期はマダイやマダラなどを狙って沿岸130~200メートルの海域に網を仕掛けるが、多くかかるのはアブラツノザメだという。
山本さんによると、八森では5年ほど前から大きく増えている。
最近は網に千匹ほど入るが、単価が低いため水揚げするのは一部にとどまる。
たくさん取れるが、需要はまだ低いアブラツノザメ。
悩ましい存在だが、実は身はおいしいという。
皮は硬いが、身はやわらかく、低カロリーで高タンパク。
刺し身や焼き魚、フライ、煮付けなどさまざまな調理法に合う。
中骨がなく、子どもから高齢者まで食べやすいのも特徴だ。
「この味をもっと知ってもらいたい」。
山本さんら漁師は消費拡大に向けて、その魅力を発信している。
船上で内臓をしっかり洗うことで、サメ特有のアンモニア臭も抑えている。
アブラツノザメの刺身
山本さんの一番のお薦めは刺し身。
新鮮な身はとろけるような食感で癖がなく、豊かな脂の味わいは「トロに匹敵する」と絶賛する。
赤身の部分は、今回のみそ焼きのように加熱調理すると歯応えが出ておいしい。
みそ味が染み込みご飯が進む一品だ。
アブラツノザメのみそ焼き
アブラツノザメは県内のスーパーなどで売られているほか、産直サイト「ポケットマルシェ」でも山本さんら県内の漁師が販売している。
山本さんは「ハタハタに代わる冬季のタンパク源になるかもしれない。ぜひいろいろな食べ方で味わってほしい」と力を込める。
この時期はサクラダイと呼ばれるマダイも一押しだという山本さん。
雪解け水で海水温が下がるため身が引き締まり、脂がのっている。
「酒蒸しにすると身がふっくらと仕上がり、うまみが引き立つ。秋田の多彩な旬の味覚を楽しんでください」
山本さんが獲ったサクラダイ
作ってみよう:刺し身/みそ焼き
〈刺し身〉
【材料】(2人分)
刺し身用アブラツノザメ1匹
【作り方】
(1)包丁やペンチでひれを全て切り取る。鋭い背びれのとげに注意
。
(2)頭の付け根と背に切り込みを入れる
。
(3)皮と身の間に切り込みを入れ、頭から尾の方向へ斜め上に皮を引っ張り剥ぐ。内臓を除去する。
皮を剥ぐ
(4)頭を落とし3枚におろす。
頭を落とし3枚におろす
(5)腹の白身部分を切り分け、骨を切り取る。
(6)(5)をそぎ切りにし、皿に盛り付けて完成。
〈みそ焼き〉
【材料】(2人分)
アブラツノザメの切り身200グラム、みそ大さじ2、みりん大さじ1、酒大さじ2、砂糖小さじ1
【作り方】
(1)保存袋に材料を全て入れ、冷蔵庫で3時間以上寝かせ、味をなじませる。
(2)切り身をフライパンに載せ、中火で焼く。両面を加熱し軽く焦げ目がついたら弱火でじっくり火を通す。焦げやすいので注意。
(3)中まで火が通ったら出来上がり。
秋田魁新報の記事
秋田魁新報のトップページ
<以下は白木個人の意見/感想です>
アブラツノザメですか!
刺身を始め、どれもとても美味しそうですね。
私も子供の頃にご近所の漁師さんから1メートルほどのサメ(アブラツノザメではなかったような)をいただき、刺身でいただいたことが何度かありました。
その食感はマグロの大トロに勝るとも劣らず、で最高に美味しかったです。
今、そのアブラツノザメが大漁なのであれば、ハタハタに代わる冬のタンパク源としても市場に出回ると嬉しいですね。
但し、3枚に下ろした状態でお願いします m(_ _)m
皆様も投稿記事への感想やご意見など何でもご自由にコメントし、コミュニケーションしませんか。
※ この画面を下ヘスクロールするとコメント欄が表れます。
この投稿記事に対して誰でもが何人でも自由にご自分の考えや思ったことをコメントできます。
また、そのコメントに対して誰でもが何人でも自由に返信コメントができます。
投稿記事をテーマにしてコミュニケーションしましょう。