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八峰町のあきた白神温泉ホテル、10月末で廃業へ 赤字経営、人材確保も困難

八峰町八森のあきた白神温泉ホテルが、10月末で廃業することが分かりました。
経営改善に取り組んだものの赤字が続き、働き手の確保も困難な状況で、同ホテルを経営する秋田アルスの金谷信榮代表取締役社長(85歳)は「やめるということは、事業を興すことより何倍も難儀する。自分でつくったものは自分で全部整理してあげないと困るだろうと考えた」などと話し、会社の将来的な事業承継を見据えた事業整理の一環としての判断と示唆しました。
同ホテルは、同町八森でゴム製品製造を手掛ける秋田アルス(昭和49年設立)が経営。
同45年開業の旧館の老化に伴い、現在のホテル建物となる新館を建設、平成23年5月から営業しています。
客室18、宿泊定員70人。
五つの宴会場、アルカリ単純泉の天然温泉で男女別の大浴場を備えています。
従業員9人。

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<以下は白木個人の意見/感想です>
これはショック!
白神温泉ホテルは昔は潮浜温泉と言う名前でしたが、白神山地が世界自然遺産になって白神温泉ホテルに名前が変わりました。
だから潮浜温泉の頃から良くお祝い事や法事等に使ってました。
料理は素材も新鮮で、全てのお料理は美味しく、温泉にまで浸かれていつも大満足でした。
そんな温泉ホテルが廃業と聞いて、とても驚きました。
コロナの期間は厳しかったと思いますが、コロナ後もほとんど復活しなかったのでしょうか。
こんな良心的かつクオリティが高いホテルが無くなるのは、町としての損失が大き過ぎると思います。
町営化は既にハタハタ館があるので難しいでしょうか。
この際、海外資本でも構わないので、誰か引き継いでいただけないでしょうか。
ホテルの海岸側をビーチとしての再開発も含めて、ご検討いただけると嬉しいです。
かつて、ホテル近くの砂浜はキス釣りの全国大会3年連続の決勝の地でした。

2018/9/14掲載「再掲載:3年連続開催決定! ダイワキスマスターズ
2016年大会
2017年大会

会報「はたはた」Vol.8号 10ページ

町としても、天から降って来たこのようなチャンスをこの機会に何とか活かせないでしょうか。

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「家畜ヤギ導入しては」 東大生、八峰町の1次産業振興策を提案

八峰町の1次産業の課題解決に向けた提案を行おうと活動してきた東京大学の学生団体・東大生地方創生コンソーシアムの学生3人による成果発表会は19日、同町峰浜田中の峰栄館で開かれました。
学生は特産品が少ないことや、畜産業が行われていないといった「弱み」を検討し、町の歳入場加まで見据えて、家畜のヤギを導入することを提案し、約2週間の滞在を締め括りました。
同団体は、地域活性化に関心のある東大生が参加する団体で、1年生は夏休みの約2週間、実際に「地域」に滞在し活動しています。

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東大生が八峰町の一次産業の課題解決の糸口を探った活動の締めくくりに開かれた成果発表会

<以下は白木個人の意見/感想です>
東大生は折角の夏休みを2週間も使って町の為に活動しながら、町の事を考えてくれました。
これには、最大限の感謝です。
そう言えば、なんで町にはヤギや乳牛がいないんでしょうね。
昔はいたんだけど、何らかの理由があって廃れたんだろうか。
町には再興の可能性を是非ご検討いただきたいと思います。
ところで、昔旧八森中学校の裏山の糠森山の能代側の隣を牧草地と呼んでましたよね。
昔は冬になるとそこがスキー場になり、真瀬川奥の焼山スキー場と共に、良くスキーで遊んでました。
焼山は中級〜上級者向けの斜面でしたが、牧草地は初心者向けの緩斜面でした。
一時焼山にはロープリフトもありました。
今でも牧草地と呼んでると思いますが、今は草ぼうぼうでスキーはできないと思います。
ということは、昔は畜産業があったのだろうか。
それとも、昔は耕運機やトラクターが無く、農耕馬/牛の時代だったので、その餌としての牧草だったのだろうか。

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中学秋季総体軟式野球、東雲・八峰が優勝 来月の全県大会出場へ

第7回能代山本中学校秋季総合体育大会の軟式野球は20日、能代市落合の能代球場で決勝を行いました。
東雲・八峰合同が能代南・能代東合同を3-1で下し、県大会(10月31日~11月2日・大館市樹海ドーム)への出場権を得ました。

▽決勝
能代南・能代東合同
0000010|1
003000x|з
東雲・八峰合同

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<以下は白木個人の意見/感想です>
少子化でもう単独一校では揃わないんですね。
八峰中学は東雲中学との合同チームなんですね。
米代川の北側チームですね。
県大会でも活躍を期待しています!

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八峰・留山に癒やしの音色響く イベント「森の音物語」第2章

八峰町八森の留山で14日、ブナの森で散策と音楽を楽しむイベント「留山 森の音(ね)物語2025」が開かれました。
町内外の参加者はブナの巨木に見守られるような”コンサートホール”でピアノやリコーダーの演奏に聴き入り、緑に包まれて心地よい時間を過ごしました。
白神山地世界自然遺産登録30周年記念事業として、関係団体が実行委員会を組織してR5年に初開催。
昨年度からは同町のNPO法人白神ネイチャー協会の主催事業とし、今年度は2回計画。
8月の第1章は津軽三味線の演奏を聴きました。
第2章のこの日は、八峰町、能代市、秋田市から15人が参加。
会場は樹齢約350年といわれる巨木のブナの周辺で、能代市東町のオルガニスト、久保田明子さん(61歳)と実母の小林絢子さん(88歳)が電子ピアノやリコーダーを演奏、参加者のリクエストで即興演奏も披露しました。

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<以下は白木個人の意見/感想です>
ブナ林の中でコンサートは素晴らしいですね。
私も鑑賞したいです。
それにしても、クマは大丈夫なんでしょうか。
この8月に私が帰省した時も、留山の麓の登山道入口の辺りに出没のLINEニュースがあったので、留山登山を諦めたのでした。
コンサート中は大きな音が出ているので、クマも近づいて来ないのでしょうが、入山/下山時には大丈夫なんでしょうか?
ハンターが同行?

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八峰中生徒、風力発電の仕組み学ぶ 現地見学、安全保護具の着用体験も

八峰町八峰中(年代信弥校長)でこのほど風力発電をはじめとする再生可能エネルギーにつ いて学ぶ出前講座が開かれました。
全校生徒が講演や現地見学を通し、地元展開されている風力発電の仕組みや関連企業への関心を深めました。
県の出前講座を活用して実施。
同町峰浜沼田で7基の陸 上風車を運営する前田建設工業の社員らが講師を務めました。
全校生徒約80人が同校で講演を聴いた後、2班に分かれてバスに乗り込み、ポンポコ山公園奥の砂浜にある風車に移動。
1号機を間近で眺めながら、∇1日の発電能力は最大で約1万2千戸分▽複数の関連企業が運転事務や電気 設備、お金の管理を役割分担している――などと説明を受けました。
同校に戻った後は、作業時に着用するフルボディーハーネスといった保護具や油圧ポンプなどの点検工具の使い方を体験しました。

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<三浦個人の意見/感想です>
中学生の時から最先端技術を授業で学べるなんて、とても恵まれていますね。
僕の時代も、こんな授業があったら、自習の時間に勝手に抜け出してやはり先生に見つかってしまい、雪の中を裸足で校庭一周!
なんてこともなかったかも知れません(T_T)。

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猛毒キノコ「カエンタケ」に注意を 八峰町内で発見相次

猛毒の「カエンタケ」とみられるキノコが8月下旬から9月上旬にかけ八峰町内で相次いで見 つかっており、14日も留山で1本確認されました。
関係者は「見ても触らないこと」と注意喚起しています。
カエンタケの表面はオレンジ色から赤色。
厚生労働省ホームページによると、毒性成分 はトリコテセン類で「毒性は強く、食べても、触っても毒」「食後30分から、発熱、悪寒、嘔 吐(おうと)、下痢、腹痛、手足のしびれなどの症状を起こす」といいます。
発生時期は夏から秋で、場所はブナ、ナラ類などの広葉樹林の地上。
同町白神ガイドの会に所属する白神ガイドの泊 川茂さん(八峰町八森)は、8月下旬に留山でカエンタケとみられるキノコを見つけ、9月4日には三十釜でも発見しました。

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<三浦個人の意見/感想です>
個人的にキノコ類は大好きですが、自分で採取するにはなかなかハードルが高いのかも知れませんね。
特に三十釜は小中学生の頃によく行きましたが、もっぱら目的は「カブト虫」の採取でした。
早朝にこっそり行くと、くぬぎの木の樹液にたくさんいます!
更にその上流に行くと岩魚がいたり、本当に自然が豊かな町でした。

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母校の思い出話に花咲かす 能代工高同窓会「東籟会」が集い

首都圏在住者の能代工高(現能代科学技術高)同窓会「東籟会(トウライカイ)」(藤田幹夫会長)の第73回集いは13日、東京都千代田区大手町のKKRホテル東京で開かれ、会員・来賓など約50人が集まり、久しぶりの再会を喜び合いながら旧交を温めました。
校歌斉唱で始まった総会では、藤田会長 (昭和41年卒)のあいさつや、長く同会の会長を務めた鈴木猛顧問(39年卒)を功労者表彰しました。
続いて43年に採鉱科を卒業した佐原進さんが「盤若の丘を巣立って」と題して講演、自ら の半生を語りました。
懇親会には、能代市から本部同窓会の田畑耕一会長、能代科技高の藤原孝一校長が駆け付け、学校の近況を報告しながらそれぞれ祝辞を述べました。

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<三浦個人の意見/感想です>
我が「八峰町関東ふるさと会」と最も結びつきが深いのが、首都圏における能代工業同窓会の「東籟会」です。
それもそのはずで、「八峰町関東ふるさと会」の前身である「東京八森会」の元会長の藤田秀夫氏は「東籟会」の元会長です。
「東京八森会」と「関東峰浜ふるさと会」が合併した「八峰町関東ふるさと会」の初代会長神馬氏は、「関東峰浜ふるさと会」の元幹事長で藤田秀夫氏と神馬氏は能代工業の先輩・後輩の間柄、「東籟会」の現会長の藤田幹夫氏と「八峰町関東ふるさと会」現会長の戸田は趣味を通じた友人という、そんなご縁もあり、来賓として今回出席いたしました。
そんな私も能代工業の卒業生で、藤田幹夫会長のお兄様は私の恩師(建築施工担当でゲンコツというニックネーム、悪いことをすると文字通りゲンコツがとんできます!)でもあります。
3年間多感な時期を過ごした高校生時代は、今も忘れられない大切な思い出です。
卒業生の皆さん、「東籟会」へも是非ご参加ください。

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県内外の愛好者、白熱のバトル展開 eスポーツ大会「八峰闘演武」初開催

八峰町八森のファガスで14日、コンピューターゲームを競技として捉えるeスポーツの大会 「八峰闘演武」が初めて開かれました。
白神八峰商工会が主催し、 大人気格闘ゲーム・ストリートファイター6で県内外のプレーヤーが白熱の団体戦を展開。
愛好者同士や子どもたちとの交流も生まれ、笑顔が広がりました。
また、岐阜県出身のプロゲーマー・ササモさんも登場し、大会を盛り上げました。
大会は、新たな挑戦で町をPRしようとeスポーツ事業を考えていた白神八峰商工会青年部と、eスポーツ大会の開催を目指してきた石川地区の若者グループ「ePGaming(イーピーゲーミング)」がタッグを組んで開催。
ゲームソフトメーカー・カプコンの公認を得ました。
競技は1チーム3人の団体戦で、県内外のプレーヤーによる8チームが参加しました。

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<三浦個人の意見/感想です>
個人的にゲームというと、昔流行った「インベーダー」はよくやりましたし、10万点プレーヤー(そこまで行くのに10万円は散財)でした。
今や個人的に楽しむだけではなく、相手、しかも国内のみならず世界中の人たちと対戦できるものに進化したのですね。
是非、このように八峰町が基点となるような催しを開催して盛り上げていただきたいと思います。

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「八峰闘演武」の動画UP!

9月14日の記事でお知らせしました、eスポーツ大会で”町おこし” 白神八峰商工会、14日に「八峰闘演武」開催ですが、その動画がアップされましたので、ご視聴ください。
八峰闘演武のYouTube動画(但し、実際に動画が始まるまでに約11分かかりますので、手動で進めてください)はこちら。
https://www.youtube.com/live/lXcPsU76Elc
白神八峰商工会が主催し、ゲーム愛好者である同商工会青年部の佐々木竜平さん(37歳)=同町峰浜石川=が企画を担って初めて開催しました。

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本県沿岸での産卵 ブリコの耐久力、ふ化率を高める ハタハタ未知と探求(5)

ハタハタは本県を中心とした日本海北部沿岸の水深10メートルより浅い場所で、岩場の海藻に卵(ブリコ)を産む。
岩場が続く八峰、男鹿、にかほの各市町の沿岸には、産卵に適した大型の海藻であるホンダワラ類の群落が多いため、この3地域に大きな産卵場が形成される傾向にある。

男鹿市北浦野村の海岸に漂着したハタハタの卵塊。堆積した厚さと面積から、総量を124トンと推定した=2009年12月25日

県は毎年、本県沿岸各地で産卵量を潜水調査している。
1995年の開始から毎年30カ所以上で行い、2013年からは13カ所の定点を対象としている。
時期は産卵がほぼ終わった1、2月だ。
海底に巻き尺を50メートル伸ばして置き、それに沿って両側1メートルの範囲に産み付けられているハタハタの卵塊を全て数える。
海藻の生育状況も記録する。
潜水時間は1カ所で2時間ほど。
この頃の本県の海は荒れやすく、水温は10度に満たない。
ドライスーツを着ていても頰などはいてついてしびれるように痛み、体は次第に芯まで冷える。

この調査で過去に確認した例では、40平方メートルの藻場に約2万5千個の卵塊が産み付けられていた。
局所的には、わずか1平方メートルに1,100個もあった。
海藻の量にもよるが、1平方メートルの藻場に千匹以上の雌が卵を産み付けられるようだ。

2015年1月、にかほ市平沢の沿岸で確認した卵塊。写真のように50センチ四方の金属枠を設置して内部の卵塊数を数えることもある

雌1匹当たり1シーズンに一つ、おおむね体長に比例した大きさの卵塊を産む。
卵塊は大きさに応じて、ひと塊が約500~3千個の卵からなる。
また、今年は荒天により3カ所で調査ができず、実施できた10カ所の中で卵塊が確認できたのは八峰町八森の1カ所だけであった。

◇  ◇

産卵の観察に用いた大型水槽。底に置いた木枠の中に砂を敷いて藻場を作った。

冬場の海中で産卵の様子を観察するのはさらに難度が高いため、大型水槽を使った調査も実施してきた。
人工授精から稚魚を育てて放流した事業(種苗生産という)で培った飼育技術を生かし、海水が100トン入る水槽に小さな藻場を作り、定置網で取れたばかりのハタハタ数百匹を入れ、われわれも中に潜って産卵の様子を観察した。
当初、ハタハタは群れで水槽の壁沿いを泳いでいて、徐々に藻場に集まり始める。
雌は卵で大きく膨らんだ腹が銀色に輝くので、ひときわ目立つ。

雌は体のあちこちで海藻に触れた後、口を大きく開けて体を震わせながら卵の塊を海藻に産み付ける。
すると、近くにいた多数の雄が殺到し、卵塊に体をぶつけるように精子をかける。
辺りは白く濁った。

数秒間の騒ぎの後に雄が卵から離れると、そばで様子を見ていたのだろうか、雌が再び卵に近づき、卵塊が海藻に固定されているか確かめるように触れた。
その後は卵の近くに戻ることはなかった。

水槽の中を泳ぐハタハタ=2014年1月

雌は通常、波の影響が小さい海藻の基部を狙って卵塊を産み付ける。
しかし多数の雌雄が集まって産卵場所が混雑すると、海藻の上部で産卵する雌も出てきた。
上部は海藻が揺れやすく不安定なため、卵塊が海藻から外れる場合もあった。

実際の海中でも海藻から外れる卵塊は少なくなく、波に流されて海岸に打ち上げられる。
県は2005年から毎年、漂着した卵塊の大きさや量を全県で調査している。
男鹿市北浦では2009年12月に124トン((推定)もの卵が漂着し、地面から厚さ70センチも堆積して海岸を埋め尽くした。
翌年も同じ場所で78トン(同)が漂着したことから、この付近の藻場では年によって産卵場所の取り合いが激しさを増し、多くの卵塊が海藻から外れて陸に打ち上げられてしまうのだろう。

◇  ◇

では、打ち上がった卵はどうなるのか。
卵がどれくらい乾燥に耐えられるのか調べたところ、水分が元の90%以上保持されれば、9割近くがふ化に向かって正常に発生を続けた。
水分が80%まで減ると正常に発生した卵は4割以下に減った。
また、水温との関係を4~15度台の範囲で調べると、10度前後で最も多くの卵が正常発生した。
それ以下の水温ではやや少なくなり、また13度以上では正常発生しない卵が著しく増えた。

卵は水分と温度が保たれれば、たとえ陸に打ち上げられても発生が正常に進み、再び海に戻ればふ化できるのである。
産卵期の本県沿岸は曇天続きで雪が積もることもあり、陸に漂着した卵の湿度や温度が保たれやすい。
波に引き込まれて海に戻り、ふ化する可能性は十分あるだろう。
ハタハタは殻が厚くて丈夫な卵を海藻に固定することで、厳しい冬の日本海でも卵のふ化率を高めていると考えられてきた。
しかしそれだけでなく、陸に打ち上げられてもふ化の望みをつなげるほどに、ブリコ自体が高い耐久力を備えているのである。
その上で、本県沿岸の冬の気候も、ハタハタの繁殖の成功を左右する大きな要因の一つであると考えられる。
(県水産振興センター・甲本亮太)

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写真のブリコの量は凄いですね。
この量は見たことがありません。
更に、この打ち上げられたブリコの水分が元の90%以上保持されれば、9割近くが孵化に向かって正常に発生を続けたそうです。
子供の頃は、海岸に打ち上げられたブリコは、もう死んだものと思って、拾い集めてブリコとして食べていましたが、大間違いだったんですね。
取り敢えずは、拾って海へ戻してやれば正常に孵化する可能性が高かったんですね。
こういう有益な情報は漁師など漁業関係者だけでは無く、小中学校へもフィードバックして欲しいですね。

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