新型コロナウイルスの影響で、魚の価格が大きく下落しています。
宴席のキャンセルが相次ぎ、大口となる宿泊施設や飲食店向けの仕入れがほとんどなくなっているためです。
秋田県内の漁業関係者は「死活問題だ」と頭を抱えています。
県漁業協同組合(秋田市)によると、2月後半から魚価の下落が進み、昨年に比べ平均で2割ほど落ち込んでいる。
本県沖で水揚げされた魚介類は、県外では主に東京、仙台、新潟などに出回るが、特に首都圏の外出自粛による影響が大きい。
スーパー向けの需要はあるが、料理店などで使われていた高級魚が売れないという。
「手のひらほどのサイズのマダイ。キロ10円でした」。
八峰町の漁師山本太志さん(43)は、会員制交流サイト(SNS)で、自身の置かれた窮状をこう発信した。
一緒に漁に出ている他の漁師から出漁しない方がいいと提案されたが、漁をやめれば収入はゼロ。
「海に出て汗水流して取ってきた魚が普段の半値以下。はっきり言って手詰まり。町の漁業は終わってしまう」と訴える。
県漁協北部支所(八峰町)によると、先月中旬から居酒屋や旅館の仕入れがほとんどなくなった。
小型の魚やタコなど加工されやすいものはまだ需要があるが、「魚を入れる箱代を差し引くと利益はなくなる。自粛ムードが続けば、漁師は死活問題だ」と嘆く。
同町の八森漁港では1日夕、水揚げされたばかりの立派なヒラメやタイ、カレイが平年の半値以下で競り落とされた。
カレイは1キロ当たり30円と破格の安値を付けたものもあった。
「買い手が全然いねえ。燃料費にもならず、漁に出るだけ赤字だ」。
地元の80代男性漁師がぼやいた。
男鹿市の椿漁港の1日夕の競りでも、普段は高値が付く2キロ前後のヒラメの取引価格は、新型コロナの影響が広がる前に比べて3割ほど安くなった。
男鹿沖では、今月下旬から大型定置網の大謀網(だいぼうあみ)漁が始まるが、県漁協の職員は「このままだとかなり厳しい」と話した。
男鹿市で漁業と水産物卸業を営む萬漁水産の佐藤政彦社長は「旅館やホテル、飲食店の営業がままならない中、全国的に水産物が供給過多になっている」と語る。
仲買人の立場としては取引先とのつながりがあり魚を買わないわけにはいかないが、経費を差し引くとマイナスとなる日もある。
佐藤社長は「漁業者の意欲がなくなり、取らない方がまし、と思ってしまうのではないか」と危惧した。
<以下は白木個人の意見/感想です>
漁業だけでは無いと思いますが、かなり厳しいですね。
国の補償策はちゃんとカバーしてくれるのか、またどの程度の内容なのか、とても心配です。
中々先が見通せない状況ですが、1日でも早く収まって欲しいですね。
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