「アジがいなくなったから水温は下がってる。いつ来てもおかしくない」。
そう言って八森漁港の60代漁師はここ1週間、朝に欠かさず船を出してきた。
漁を終えて何も掛かっていない網を見ても「今に1匹、2匹掛かるべ」「あしたちょうど来るぐらいでね」と、いつも言葉は前向きだった。
ただ、1匹も取れない日が続き、声や表情がどんどん暗くなっていくのが分かった。
9日も午前7時ごろに船が戻ってきた。
網に掛かっていたのはガサエビ1匹だけ。
いつもは明るい船員たちもあまりの空振り続きに「何も面白くね」などと話し、重い空気が漂っていた。
「あしたまた頑張ろう」と漁師がいつもの空元気で締めくくろうとした帰り際、1台の車が船着き場に止まった。
中から出てきた男性は「あっちで掛かったとや」と一言。
漁師と目を見合わせ、男性が指さす方へ行くと、船着き場に引き上げられた別の船のかごに、小ぶりなメスが1匹入っていた。
記者がこの冬初めて見る季節ハタハタだった。
シャッターを何度も切っていると、漁師が後ろから「あしたはもっといいの撮らせてやるから」と声をかけてきた。
漁師にとっても季節ハタハタを見るのはこの冬初めて。
「まだ自分の網に掛かったわげでねがら」と表情は変えなかったが、この1匹で声に張りが戻ったような気がした。
<以下は白木個人の意見/感想です>
ハタハタの記事を読むたびに気分が滅入ってしまいます。
でも、一番辛いのは漁師の方々ですね。
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